日本人初のグランプリを受賞|高額査定を受ける為に知っておきたい事前知識・価値
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日本人初のグランプリを受賞

なかには頭が版木ぎりぎりのところで真っ平らに彫られているものもあるが、これはおそらく版木の上下を最大限に生かしたかったからであろう。
一見窮屈そうだがかえって内部に秘めた強い志を感じさせる。また白と黒のバランスも実に絶妙で、この二色の対比こそどんな色にも劣らない版画最大の魅力といえよう。
棟方はこれを六曲一双の屏風にするつもりだったが、そうすると十人では左右一面ずつ余ってしまうことに気づき、急遽両端に普賢・文殊の二菩薩が加えられることになった。
こうして弟子達が生き生きと会話し、それを菩薩が見守っているような人間味溢れる二菩薩釈迦十大弟子が生まれた。この作品は1956年ヴェネツィア・ヴィエンナーレで仏画の極致と絶賛され日本人初のグランプリを受賞。これを機に世界の棟方となった。
近代日本が生んだ不世出の版画家 棟方志功。その棟方が自ら奇跡と呼んだ傑作。それが二菩薩釈迦十大弟子である。棟方がこの製作を思い立ったのは、日本版画史上初の文展特選を果たした翌年、十大弟子立像を見たことがきっかけであった。
この十大弟子とは釈迦の弟子の中で特に優れた10名のことで、 智慧第一舎利弗(しゃりほつ)、神通第一目?連(もっけんれん)、頭陀第一摩訶迦葉(まかかしょう)、解空第一須菩提(しゅぼだい)、説法第一富楼那(ふるな)、論議第一迦旃延(かせんねん)、天眼第一阿那律(あなりつ)、持律第一優波離(うぱり)、蜜行第一羅?羅(らごら)、多聞第一阿難陀(あなんだ)を指す。
中でも須菩提像に強い感銘を受けた棟方は、これらを等身大で彫ろうと決意した。そこですぐさま大きな板を入手し、製作に取り掛かったが90センチを超える版画は例がなく、前代未聞の試みであった。
しかもこのとき棟方は釈迦十大弟子について深い知識は全く無くただ一心不乱に掘り進めわずか1週間で仕上げてしまった。棟方はこう語っている「製作するときは、どれが須菩提でどれが目?連か、そうゆうことはひとつもわからずにつくりました(略)名はあとからつければ良いと思って、あらゆる顔、形、あらゆる人を自由に彫ってみたいと思ったのです」
作品が完成した後、棟方が改めて資料を詳しく調べたところ弟子ひとりひとりの表情と人となりが全てぴたりと一致、その不可思議に棟方自身が一番驚いたほどであった。それらは極限まで簡略化されているが、ぞれぞれの個性を見事に捉えている。棟方志功 釈迦十大弟子「富楼那の柵」はコチラよりご確認下さい。
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