戦争の暗黒と死者への鎮魂の詩|高額査定を受ける為に知っておきたい事前知識・価値
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戦争の暗黒と死者への鎮魂の詩

香月泰男は東京美術学校在学中に国画会に入選し、梅原龍三郎の知遇をえ、また福島繁太郎に認められた。郷里の山口県で高等女学校の図画教師となり、召集をうけて満州に従軍、敗戦後ソ連軍の手によってシベリアのセーヤ地区のラーゲルに抑留されて2年間の虜囚生活を送った。
飢えと寒さに死んでいく戦友の老兵たちを眼のあたりにし、「軍隊毛布に包んで通夜をし、コーリャンの握り飯を供えた(そのお供えすら夜中に盗まれることもあった)」という極限的な情況を経験した。
帰国後、再び郷里に住んだ香月は終生、その地に住み、戦争と敗戦、抑留の体験を昭和24年(1949)、「埋葬」から描き始めてその後約20年間にわたって45点余の作品を制作、それらが"シベリア・シリーズ"と呼ばれている。
作風の単調さからある時期には万年新人候補と云われていたが、陶器の肌のような画肌を基調とした色数の少ない色調の画面で、静謐のなかに戦争の暗黒と死者への鎮魂の詩を描きだし、昭和46年(1971)、第1回新潮社日本芸術大賞を受賞した。
昭和31年以降は、「地方在住のため、ややもすれば仕事が独善になり小さくまとまる懸念」しばしば海外旅行を試み、ヨーロッパ諸国からアメリカ、南太平洋、ギリシヤ、スリランカなどに旅行した。
葬儀は、3月17日、山口県美術文化葬として三隅町明倫小学校体育館で行われ、政府は15日、勲三等瑞宝章を贈った。シベリヤ・シリーズの45点が山口県に寄贈され山口県立博物館に保管されることとなった。香月泰男 長府はコチラよりご確認下さい。
2016年2月16日放送|開運 なんでも鑑定団「IN佐賀県 嬉野市」
中村善策の油絵
●中村善策の油絵
●鑑定士(永井龍之介)の出した金額:\600,000
【鑑定士総評】
八ヶ岳を描いた絵。中村は1901年北海道生まれの画家だが、戦時中に信州に疎開し、そのあたりをよく描いていたようだ。必ずしも現場の風景を正確に写しているわけではなく、全体をざっくりと捉える中で自分の思いをキャンバスに塗りこめるように力強く描いている。セザンヌ以降の絵画は対象をきれいに写すだけではなく、絵は絵として自立するものだということで展開してきた。そういう意味では依頼品を見て改めて中村善策のセンス・実力というものがよくわかる。おそらく50~60代、もっとも脂ののった時代の良い作品。
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